2016年秋アニメの推しタイトルpart2

こんにちは、デザイナーの藤原です。

先月2016年・秋アニメの感想を書きましたが、今月もまた秋アニメについて書かせてもらいます。
今シーズンは大豊作で、まだまだ良いアニメがありますので!

舟を編む


© 玄武書房辞書編集部

フジテレビ「ノイタミナ」で放送しているこちらのアニメは小説が原作で、映画化もされているので知っている人が多いかもしれませんが私はこのアニメが初見です。
「辞書を作る」という地味に思える作業の裏側を描く作品ってどんな感じ??と思いながら見始めましたがこれがなかなか面白い。
『用例採集カード』というのがどういうものでどう使うのか、辞書を作るには10年以上かかるなど初めて知る事ばかり。
最近ではわからない言葉はネットで調べて終わりでしたが、中高生の頃は授業中に辞書をめくっては好きな曲の歌詞でちょっと難しい言葉(寡黙とか轍とか)を探したりして、そこから類語へ飛んで収拾がつかなくなったり……なんてことを思い出しました。

大きな事件が起こる訳ではないけど、登場人物の発する言葉が深くて、アニメーションが綺麗で、じっくり見ていられる作品です。
会話のシーン、食事のシーンなどの何気ない場面がストンと心に入ってくる感じが好きですね。
音楽を好きな池頼広さんが作られているのも私としては嬉しいポイントです。
とにかく丁寧に丁寧に作られている作品なのでおすすめです。


マジきゅんっ!ルネッサンス


©Project マジきゅんっ!

今シーズンも女性向けアニメはいろいろとありますが、弊社がZ/Xでお世話になっているブロッコリーさんのゲームが原作のこちらのアニメは魔法と芸術を合わせた学園ものとなってます。
魔法を使って芸術作品を作るのかな?と思っていたら、芸術作品を作ると魔法が発生する(そのパフォーマンスを魔法芸術と呼ぶ)……と逆でした。
魔法芸術はそれぞれ制作者(表現者)ごとに異なった形となって現れます。
花の形をしていたりトゲトゲしていたり…。
自分の中でわかりやすいのが音楽なんですが、聴くと色や形がぶわーっと頭に浮かんでくるものを視覚化したものが魔法芸術なのかな、と思っています。
これがすごく綺麗で、今まで頭の中に浮かんではいるものの明確な形としては捉えていなかったものたちは、きっとこんな風だったんだろうなぁ、なんて思いながら見ています。

また、登場人物が学園のあちこちで創作を行っている姿は、通っていた美大で学園祭前に学校中のいろんな場所で作品制作が行われていたことを思い出すのも見ていて楽しい。
他にもゲームの主題歌とアニメのOPの歌詞を書かれた方が、その昔時間さえあればライブに行っていたバンドのフロントマンの方だったのでちょっとびっくりしたのと同時に嬉しかったですっ。
OPといえば背景に出てくるステンドグラスの花モチーフや淡く光る光がとても素敵で毎回見蕩れています。
あと、顔や手足がシルエットで表現された小花ちゃんが走っているシーンは昔のアニメを思い出してちょっと懐かしい気持ちに!そんな細かいところも好きですね〜。


戦国鳥獣戯画〜甲〜


©「戦国鳥獣戯画」製作委員会

数年前にU局で放送され大人気だった「戦国鍋TV」のスタッフが手がける鳥獣戯画と戦国武将をかけあわせたミニアニメです。
ここしばらく鳥獣戯画が流行っているようでいろいろな商品を見かけますが、ついに戦国武将も鳥獣戯画風に描かれてしまいました。
ゆる〜いキャラクターたちがゆる〜い会話を繰り広げるのですが、戦国鍋TVと違ってなんとなく歴史がわかるようになるというより、多少は歴史の知識があった方が楽しめる感じでしょうか。
ちなみにそれぞれの武将はエピソードや所持していた武具などに基づいた動物の姿をしていますが、織田信長がホトトギスのアレにより姿だけは最弱なのがたまらないですね……かわいい。
森蘭丸だけなぜか髪の毛があるとか、河童のオルガンティノとか、キャラクターの姿も面白いので注目ポイントです。

気になった点といえば片倉小十郎景綱が息子・重長の「鬼の小十郎」の通称を元に鬼の姿で描かれていることですかね。ちょっとエピソードが混線してごっちゃになっちゃうかな、と。
でも作品中でなぜこの武将がこの姿なのか、とかは語られるわけではないので気にせず見れます。
1月からは引き続き2期の「〜乙〜」も放送予定ということで引き続き楽しみにしています!


今回はこの3作品を推しとして書いてみましたが、スポーツ観戦も好きなので今シーズン放送しているスポーツものもいろいろと見ています。
スポーツものは実際に観戦に行きたくなるのがいいですよね。
アニメを見て終わりにならず、歴史ものだと史跡に行ってみたり、観戦したり……とフィールドを広げていきたいところです。